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174号 センターニュース | 資料集 | 大分県産業科学技術センター

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(1)

トピックス

ものづくりプラザご卒業ベンチャー:

新会社「ciDrone 株式会社」を設立 --- 1

事業紹介

企業の新商品開発を支援!

平成 26年度グッドデザイン商品創出支援事業の報告 3

「第 25回九州連携 CAE 研究会」開催報告 --- 4

技術研修「マイクロピペット・天びん基礎セミナー」 --- 4

電気測定器の基礎と電力変換効率支援のための 計測技術研修 --- 4 事例紹介

「有機EL」照明固定のための永久磁石設計 --- 5 お知らせ

平成 27年度第 1回合同研究成果発表会のお知らせ 5

知財紹介

センター保有特許のご紹介

「ファイル関連性算出プログラム」 ---- 6

ものづくりプラザご卒業ベンチャー:新会社「ciDrone

シ ー ア イ ト ゙ ロ ー ン

株式会社」を設立

1. ものづくりプラザとは…

大分県では、県内産業のさらなる活性化のため、

これから創業しようとする方や、創業間もない企業

センターと共同研究等を実施する中小企業

などの方々を対象としたインキュベート施設「ものづくりプラザ」

を当センター内に設置しています。入居された方々には、技術

面や経営面など、センター職員による緊密な支援環境を提供

しています。ものづくりプラザの構成は以下のとおりです。

居室 5室

多目的室 1室(共用スペース)

居室は広さにより3種類あり、使用料等が異なります。出入

口はセンター本館と独立しており、入居者は 24 時間自由に施

設 へ の 出 入 り が 可 能 で す。 空 き 室 が 発 生 し た 場 合 な ど に、 入

居 者 の公 募 を 行 い ま す。 詳 細 はセンタ ーホ ーム ペ ージを ご覧

ください。

2. K-STAGE~ベンチャー枠でのご入居~

マルチコプター型ドローンの開発・製造を主なビジネスとする

個人事業「K-STAGE」(代表:山田潔文)は、平成 24年に入

居されました。

当時は、マルチコプターやドローンの認知度はあまり高くあり

ませんでした。業務用として設計・開発から、製造・販売、アフ

ターまで一貫して対応できるベンダーとして、K-STAGEは全

国的にも珍しい存在でした。K-STAGE 代表の山田氏は、エン

ジンヘリ型の無 人飛 行機 から始 まる長いキャリアをお持ちです。

ご自身が操縦者/フライヤーとしてベテランでもあり、空撮請

負から機体の受注生産まで手がける事業形態でした。特に、

マルチコプター型ドローンの業務機の製作としては、全国的に

も先駆け的なベンダーでした。

ト ピ ッ ク ス

N o . 1 7 4

2 0 1 5 . 9

(2)

3. センターからのご支援

ものづくりプラザへ 入 居された 企 業は、セ ンターからの技 術

支 援を日 常 レベルで受け ることができる 大きなメリットがありま

す。

K-STAGE は、技 術相 談や、 各 分野 の研 究員 から 技術 指

導を受ける等、そのメリットを最大限に活用されました。

また、当センターは、共同研究や受託研究の制度も充実し

ており、重要な技術課題については、共同研究契約を締結し、

課題の解決に取り組みました。

23年度 共同研究(長距離無線伝送に関する開発)

24年度 共同研究(映像中継技術に関する開発)

26年度 共同研究(ドローン評価装置に関する研究)

25~26年度 受託研究(超小型 2.4GHz デバイス実

装技術の開発、CFRP加工技術に関する指導)

そ の 他 、 セ ンタ ー は 事 業 展 開 な ど の 面 で も さ ま ざ ま な サ ポ

ートを行いました。

23年度 ビジネスプラン GP 申請支援(奨励賞 200 万

円獲得)

24年度補正 ものづくり中小企業・小規模事業者試

作開発等支援補助金申請支援(1,000万円獲得)

24年度 産業技術総合研究所九州センターオープン

デ-/公設試合同発表会(センターと共同発表、鳥栖

市、最優秀賞を受賞)

26年度 ものづくり王国出展(業務用ドローンの展示)

その他、TVニュースの取材サポートなど

4. 業界での高い評価、好調な業績

K-STAGE 製のドローンは、業務機として高評価を得ており、

「 特 殊 業 務 に 使 用 す る 専 用 ド ロ ー ン を 製 作 し て ほ し い 」 、

「K-STAGE のドローンは高品質・高安定だ」などの声が寄せら

れ、東京や大阪など、県外から の引き合いが続いていました。

映像会社、放送局、測量会社、大学、研究機関など、特別な

機 材 の搭 載を 要 望 され る 方々が 、多 く お見え になる 状 況 が続

き、売上も順調に伸ばしていきました。

5. 法人化による規模拡大を…

しかし、K-STAGEは営業からサポートまで山田代表お一人

で手がけている状態で、生産数にも限界があり、このままでは

事業の拡大は難しい状況でした。

こ のた め、 山 田 代 表 から は「 適 し た パート ナー企 業 を 紹 介 し

てほしい。」とのご相談をお受けしました。

セ ンタ ー で は 、 県 内 企 業 を 中 心 に 打 診 を 続 け ま し た が 、 ド ロ

ー ン 自 体 が 新 規 性 の 高 い 製 品 であ っ た こ と な ど から 、 提 携 や

協業の交渉は容易ではありませんでした。

6. モバイルクリエイト社によるご支援

このような 状 況 の中、 モバイルク リエイ ト( 株)( 本社 :大 分 市)

に、 じっ くり と話 を 聞 いて いた だけ る 機 会 を 得 ま した 。 同 社 の主

な事業 である無 線や 通信 との親 和性が 高いこと、今 後 の成 長

が期待できる分野であること、ドローンという機材自体に関心が

あ る こ と 等 、 様 々 な 点 か ら 高 い 評 価 を い た だ く こ と が で き ま し

た。

この後、山田氏とモバイルクリエイト社との間で交渉が進み、

本年6月、両者合弁により、山田氏を代表取締役社長とする

新 会 社 「ciDrone( シーアイド ローン) 株 式 会 社 」( 本 社 : 大 分 市 )

が設立され、K-STAGEの業務を引き継ぐこととなりました。

7. 知事報告と報道発表

K-STAGE は、センターが長年支援してきた企業でもあるの

で、6月9日、県庁にて新会社設立の知事報告を行いました。

山田 社長や モバイ ルクリエイト社 の村 井社 長より、新会社 の

設立経緯や事業戦略を説明し、 この中で山田社長からは、事

業 方 針 とし て「 高 品 質 高 性 能 ド ロ ーンの製 造 ・ 販 売 」、「 スペ シ

ャ ルな 用 途 向 けド ロ ーンの研 究 開 発 」、 「ド ロ ーンテスタ ーの研

究開発」を3本の柱とする考えが示されました。

これに対して広瀬知事は、「通信事業とベンチャー企業でと

もに成功されている両者が手を組んで行うことは非常に楽しみ。

地域の産業として、全国に展開し ていくことを期待しています。」

と述べました。

知 事 報 告 の後 、 記 者 会 見 が 行 われ 、 ド ロ ー ン新 会 社 設 立

の件は各種のメディアで報道されました。

8. 共同研究枠でのご入居

ciDrone 株式会社は、センターとの「共同研究枠」で、研究

室をものづくりプラザに設けることとなりました。

センターでは今後も、積極的な支援に取り組み、新会社の

飛躍をサポートさせていただきます。

(3)

企業の新商品開発を支援!

-平成 26 年度グッドデザイン商品創出支援事業の報告-

グ ッ ド デ ザ イ ン 商 品 創 出 支 援 事 業 は 、 商 品 開 発 に 取 り 組 む

県 内 企 業 に対し て、「 商 品 企 画」 「商 品 化」 の各 プロセ スにおけ

る 効 果 的 な 開 発 手 法 を 学 ん で も ら い 、 企 業 のデ ザイ ン 開 発 力

を高めていくことを目的としています。

企業担当者、センター職員、外部アドバイザーが連携して共

同 開 発 を 行 う 開 発 プ ロ ジ ェ ク ト を 立 ち 上 げて 、 市 場 競 争 力 のあ

る商品を創 出し、 経営 資源として の「デザイン」の認 識を深 めて

いく内容です。

平 成 26 年 度 は6 社 の 開 発 を 支 援 し ま し た の で 、 そ れ ぞれ の

テーマ及び企業名と、具体的な開発の内容をご紹介します。

1.商品企画ステップアップ事業 : 3社

ユーザーの心を捉える商品企画づくり段階の支援です。

●国東産原木しいたけを活用した新商品の開発

申請企業:株式会社来浦ぐらんま(国東市)

内 容 : 世 界 農 業 遺 産 に 認 定 さ れ た 地 域 性 を 生 か し 、 そ

の代 表 的 産 物の原 木 しいた けを 活 用し た商 品 企 画

に 取 り 組 み 、 国 東 地 域 の 知 名 度 向 上 や 国 東 産 食

材 の 高 品 質 を ア ピ ー ル で き る よ う 複 数 の 商 品 企 画

を検討しました。

●天ケ瀬饅頭、玉露羊羹杉木立の開発

申請企業:御菓子つたや(日田市)

内 容 : 饅 頭 や 羊 羹 な ど の 商 品 の 開 発 に 取 り 組 む と とも に、

開 発 を 通 じ て 社 内 の商 品 企 画 力 の向 上 を 図 る こ と

を目 的に取り 組み、 新規 に4件 の仮説 と2 件の商 品

企画案としてまとめることができました。

●ゴムやシリコン等の加工技術を活用した商品の開発

(選定評価委員会の意向で商品企画にも取り組みました)

申請企業:株式会社カワベ(豊後大野市)

内容:自社商品の開 発から販売 まで基本的な開発 工程

を経験し、社内の開発力は備わっているが、自社で

開 発 テ ー マ を 見 出 し 、 商 品 企 画 を 立 案 し 開 発 する

能力を高める事を目的に取り組みました。

都 市 公 園 に おけ る 遊 戯 施 設 の 調 査 や 、 ア イ デ ア

発想を行い、4つの開発テーマが得られました。

2.商品化サポート事業: 3社

商 品 アイデ アをカ タチにする 商 品 設 計・ 製 造 加 工 段 階 の

●温泉を利用した商品・料理等の開発・製造

申請企業:株式会社山一観光(日田市)

内 容: 温 泉を 核 とし た企 画 を 具 現 化 するた めに、 温 泉 施

設の改善やわかりやすい表示、13か所の温泉の誘

導 案 内 な ど の 整 備 を 行 い ま し た 。 玄 関 前 に 手 も み

湯 & 湯 け む り シ ン ボ ル を 設 置 し た と こ ろ 、 来 館 者 が

写真撮影スポットとして利用されています。(写真)

ま た 、 大 分 県 温 泉 マ イ ス タ ー の 資 格 取 得 者 を 6

名とし、温泉に対する知識の向上を図りました。、

温 泉 と併 せ て 重 要 な 料 理 につ い て は、 近 隣 で 栽

培 され て い る 希 少 品 種 の 原 木 椎 茸 狩 り と 炭 火 焼 き

の提供を始め一定の評価が得られています。

●木の香りのする自分空間 MAMA‘Sアトリエの開発

申請企業:有限会社カネサダ横尾木工所(日田市)

内 容 : こ れ ま で自 社 内 で 集 成 材 を 素 材 とし て 販 売 し て き

ましたが、商品開発テーマの具 体化に向けたアイデ

ア発想とコンセプト設定として4案を立案しました。

そ の う ち の 1 案 と し て 、 ア ク リ ル と ス ギ を 組 み 合 わ

せた集成材でパーティションを試作しました。

● ゴ ム 成 形 技 術 を 使 っ た 安 全 性 の高 い 遊 具 用 製 品 ( ス テッ

プ)の開発

申請企業:株式会社カワベ(豊後大野市)

内 容: 開 発にあたり、 競 合 商 品4 5種 の寸 法や 材 質、 構

造 と県 内 の 公 園 で の使 用 状 況 や 座 板 の表 面 の 汚

れや裏側の状態を調査しました。また、木やゴムの

表 面 と 子 供 用 の 靴 底 の 滑 り や す さ を 摩 擦 角 に よ り

確 認 す る ととも に、 座 面 を 6 種 類 の形 状 で試 作 し 、

座 り 心 地 な ど を メン バーで 検 討 し ま し た 。 座 面 は凹

凸 の周りが 汚れてい るこ とや 、平 滑 面 の方が 滑り に

くいこと、 木 製の座 板 の表 面 は汚 れがないこ とが わ

かりました。

最 終 的 に 3 案 の 中 か ら 、 1 案 に つ い て 原 寸 モ デ

ルを製作し取引先への提案を予定しています。

このようにグッドデザイン商品 創 出支援 事業を活 用することで、

企 業単 独 では困 難な 商 品 企画 や商 品 設 計・製 造 加 工等 の展

開ができ、企業の商品開発力の向上を図ることができます。

具 体 的 な 商 品 開 発 を 検 討 し て い る 県 内 企 業 の 方 々 は 、 是

非、来年度この事業をご活用下さい。

(製品開発支援担当 兵頭 敬一郎 [email protected]

事業

(4)

「第 25 回九州連携 CAE 研究会」開催報告

6 月 4 日、「第 25 回九州連携 CAE 研究会」を大分で開催

しました。CAE とは、「Computer aided engineering」の略称で、

3 次元 CAD モデルに対し、荷重や熱等の境界条件を与え、

応力や 温 度の分布 状 況について シミュレーショ ンを行う 技術、

そのツールのことです(図 1:解析モデル例)。ものづくりの設計・

試作 工程 において、 事 前にシミュレーショ ンを行うこ とで、 設 計

変 更 や 試 作 の工 程を 減 ら し、 納 期・ 費 用 のコストを 削 減 するこ

とが でき ま す。 ま た 製 品 や 装 置 に 不 具 合 が 生 じ た 場 合 に 、 原

因 の 究 明 と 効 果 的 な 対 策 の 検 討 を 行 う 目 的 で も 活 用 で き ま

す。

本研究 会では、 九州地 方知 事 会「公設試 験研 究機 関の連

携」のもと、九州・山口各県の公設試験研究機関の CAE 担当

者が定期的に集まり、課題に共同で取り組むことで、結果の信

頼 性 向 上 や 誤 差 の 原 因 と な る ノ ウ ハ ウ に 関 する デ ータ ベ ー ス

を蓄積しています。

こうして 得られたデ ータベースは、共 同 研 究、依 頼 解 析等 に

お い て 積 極 的 に 活 用 し 、 様 々 な 業 種 の 県 内 企 業 か ら の 技 術

相談に広く役立てています。CAEに関する課題等がありました

ら、お気軽にご相談ください。

図 1 解析モデル例(共振時の台と荷物の応力分布図)

(機械・金属担当 清水 慎吾 [email protected]

技術研修「マイクロピペット・天びん基礎セミナー」

7月 22日、メトラー・トレド株式会社から講師をお招きし、技

術研 修会を 開催いたしました。マイクロピペットは、少量の液体

の体積を正確に計 量し分注する 器具です。電子天びんは、質

量を測定するはかりの一種です。 どちらも、化学実験や 分析に

は欠かすことのできない汎用の機器です。簡便に使えると思い

がち ですが 、 原 理 や 使 用 方 法 を 正 し く 理 解 し て いな い こ とも多

いのが実情です。これらの機器は、適切に使用しなければ、計

量 値 が 正 し く 得 ら れ ず 結 果 に 重 大 な 影 響 を 与 え る 場 合 が あ り

ます。

当 日は多く の参 加 者 のも と、マイ クロピペット の正 確 性・精 密

性 に 影 響 を 与 え る 要 因 、 操 作 技 術 向 上 のた め の テ ク ニ ッ ク 、

日 常 メンテナンスにつ い て、 さら に、 計 量 の基 礎 、 天 びん 使 用

前 の 必 要 案 件 、 計 量 に 影 響 を 与 え る パラ メ ータ ーな ど につ い

て、実機に触れながらご講義いただきました。

今 後 も 随 時 個 別 に 相 談 等 を 受 け 付 け て い ま す の で 、 依 頼

試験や機器貸付等、ぜひご活用ください。

(工業化学担当 安部 ゆかり [email protected]

電気測定器の基礎と電力変換効率支援のための

計測技術研修

メンテナンス用 電 気 計 測 器 の基 礎 とイ ンバータ 計 測に要 求

される電力計 測技術について、実務に応 用できる技術研 修を

7月 30日に開催し、5社 13名の技術者が参加されました。

今 回 の 研 修 で は 、 日 置 電 機 株 式 会 社 か ら 講 師 を お 迎 え し

て、電 気 計 測 器の使 用 法 の基 本、 パワーアナライ ザの原 理 か

ら 使 用 法 ま でを 解 説 し て いた だく ととも に、 テスタ ーや パワ ーア

ナラ イ ザを 使 用 し て 、 実 際 に イ ン バ ータ 制 御 時 の 電 気 計 測 を

デモしていただきました。

研 修 後の参 加 者 アンケ ートでは、パワ ーアナラ イザについ て

もっと詳 しく知りたいとの要望が 寄 せられましたので、今 後 の研

修に活かしてまいります。

(電磁力担当 池田 哲 [email protected]

事業

紹介 事業

紹介

事業

(5)

「有機EL」照明固定のための永久磁石設計

有 機 E L 照 明 は 、 有 機 材 料 に 電 圧 を か け る こ と で 発 光 す る

次世代照明で、蛍光灯に比べて長寿命で省エネルギー、また

LED照明と比べて、自然光に近 い面発光でフレキシブル形状

とい っ た 特 長 が あ り ま す。 そ し て 、 紫 外 線 を 出 さ な い ので 照 射

物を損傷 させない、赤外 線を出 さないので熱がこもらず、照 射

物 を 熱 劣 化 さ せ な い と い っ た こ とか ら 、 近 年 は 美 術 館 や 博 物

館の展示物照明として採用されることが多くなりました。

今回、九州環境テクノ(株)(中津市)が大分県歴史 博物館

の 文 化 財 展 示 ケ ー ス に 有 機 E L 照 明 を 導 入 す る に あ た り 、 有

機EL照明 器具を裏面の永久磁 石で固定するデザインを採用

し 、 そ の 永 久 磁 石 の 選 定 か ら 配 列 設 計 ま で 技 術 支 援 し ま し

た。

垂 直 面 の既 設 ケ ース筐 体 に有 機 EL照 明 を 取り 付 け る ので、

磁石の磁化方向(水平方向)に対して、垂直荷重がかかること

になり、水平方向の磁石の吸着 力に加えて、垂直方向 のすべ

り荷重が重要になります。

磁石の吸着 力に対しては、照明 フレームが片持ち梁となり、

回 転 モーメント 力が 作 用 し、 また 磁 石 のすべり 荷 重 に対 し て は、

照明フレーム重量が作用します。そして、すべり荷重は吸着力

の20~30%程度なので、吸着力を20%として力学計算すると、

今 回 の 場 合 は 吸 着 力 よ り も す べ り 荷 重 が 大 き く な り 、 す べり 荷

重で磁石を選定する必要があることがわかりました。

今 回 の 場 合 は最 終 的 に、 磁 石 を 取 り 付 け る フ レ ーム サ イ ズ

の制約から、ネオジム磁石 2 個で有機EL照明フレーム 1 個を

固定する磁石配列として設計しました。

本事 例 のような永 久 磁石 の利用 方法 や電 磁 力に関する相

談があれば、お気軽にご相談ください。

(電磁力担当 池田 哲 [email protected]

平成 27 年度第 1 回合同研究成果発表会のお知らせ

大 分 県 産 業 科 学 技 術 セ ン タ ー は 、 県 内 の 大 学 ・ 高 専 等 と

毎年「合同研究成果発表会」を開催しています。

こ の発 表 会 は、 そ れ ぞ れ の 研 究 成 果 を 分 かり や すく ご 紹 介

する こ と によ り 、 県 内 企 業 によ る 成 果 活 用 の 促 進 を 図 る こ とを

目的としております。

本年度第 1回の発表会「食品・健康分野」を、以下のとおり

開 催 い た し ま す。 お 気 軽 にご 参 加 く だ さい 。 ( 詳 細 はホ ーム ペ

ージでもご案内しています)。

1 日時:平成 27年 10月 6日(火)13:30~16:30

2 会場:大分県産業科学技術センター 多目的ホール

(大分市高江西 1-4361-10)

3 主催:大分県産業科学技術センター

大分高等教育協議会

4 内容:

① 食物アレルギー対応給食のリスク管理

(別府大学 食物栄養科学部教授 高松 伸枝 氏)

② 大分県内におけるローカルハラール食品開発の

現状と課題

( 立 命 館 アジ ア太 平 洋 大 学 教 育 開 発 学 修 支 援 セ ンタ -

准 教 授 / ム ス リ ム 研 究 セ ン タ ー 副 セ ン タ ー 長

DAHLAN NARIMAN 氏)

③ 大分県産ユズ果皮抽出物の保健機能

(大分大学 全学研究推進機構講師 信岡 かおる 氏)

④ 密封・開放の相反性鮮度保持包装の開発

(大 分 県 産 業 科 学 技 術 セ ンタ ー 食 品 産 業 担 当 総 括 /

主幹研究員 朝來 壯一 氏)

※発表会終了後、産業科学技術センター施設見学

事例

紹介

お知

(6)

センター保有特許のご紹介:「ファイル関連性算出プログラム」

1. センター保有特許とは…

当 セ ンタ ーで は 県 内 企 業 へ の技 術 支 援 の一 環 と し て 、 さま

ざ ま な 研 究 開 発 に 取 り 組 ん で お り 、 そ の成 果 を 特 許 権 等 の 産

業 財 産 権 と し て 取 得 す る 場 合 も あ り ま す。 取 得 し た 産 業 財 産

権 は 、 企 業 の 皆 様 へ の 実 施 許 諾 によ り 広 く ご 活 用 を い た だい

てい る とこ ろですが、 今 回 はセ ンター保 有 特 許 の中 から 「 電 子

ファイル関連強度自動算出プログラム」ついてご紹介します。

○ライセンス情報

名 称:電子ファイル関連強度自動算出プログラム

登録番号:特許第3806820号

出願番号:特願2005-087526

出願年月日:平成17年3月25日

名 称:電子ファイル関連強度自動算出プログラム

登 録 番 号 :特許第4452866号

出願番号:特願2007-049638

出願年月日:平成19年2月28日

2. 記憶装置の大容量化とファイルの蓄積…

コ ン ピ ュ ー タ ー 用 の 記 憶 装 置 は 、 驚 異 的 な ス ピ ー ド で 大 容

量 化 が 進 ん でい ま す。 数 テラ バ イ ト の容 量 を 持 つ ハ ード デ ィ ス

クドライブも一般的になりました。動画データや CAD データなど、

サイ ズが 大 きい 特 殊 ファ イ ルを 扱 う 場 合 は、そ のよう な 巨 大な

スペースも有効です。しかし、一般の業務用パソコンで取り扱う

Word や Excel などの「文書系のファイル」の場合は、ほぼ無尽

蔵に格納できてしまいます。そのため、

(ア) 「 空 き 容 量 を 確 保 す る 」 た め に 不 要 な フ ァ イ ル を 削

除する必要がない

(イ) 「一時ファイルや途 中バージョン」 などのファイルも、

容量を気にせずに保存できる

(ウ) 「念のために保存しておこう…」というファイルが増え

などの状況になりがちです。

業務の環境や利用者の個性にもよりますが…

・ 同一のファイルがあちこちに存在する

・ 微妙に異なるファイルが存在する

・ 似た名前のファイルやフォルダが多数ある

・ フォルダ構造が混乱してくる

・ ファイル名やフォルダ名の付与に苦労する

・ いい加減なファイル名のファイルが重要だったりする

・ 多数のファイルが未整理のまま蓄積されてしまう

など、 厄 介な 状 態 に陥っ ている 利 用 者 は少 なくありま せん。 必

要 と す る フ ァ イ ル が な か な か 見 つ か ら な い 場 面 が 増 え て い ま

す。

3. 従来のファイル検索ツールでは…

Windowsなどのパソコン用 OS には、ファイルを検索するツ

ールが付属しています。これらのツールは、基本的にファイル

名をカギとして検索を行います。しかし、ファイルが増えてくると、

類似したファイル名も多くなります。検索対象のファイルが非

常に多数の場合、単純な名称のみでは、満足な検索結果が

得られません。

文書の中身をインデックス化し、ファイル名だけではなく、フ

ァイルの中身まで検索する…という機能も登場しました。あら

かじめ、格納されている文書ファイルの内容を読み取り、キー

ワードを抽出してデータベースを構築します。そのデータベー

スを用いて、キーワード検索するというものです。その他、ファ

イルの作成期間、ファイルの種類、ファイルのサイズ…などを

組み合わせて検索することも可能です。

サイ ズの大きい 動 画ファ イルなど は、 数 自体が 多くな いため、

種類や期間による絞り込みが有効かもしれません。しかし、

Word や Excel ファイルを探す場合は、キーワードによる検索が

一般です。汎用的な単語をキーワードにして検索すると、目的

外の結果が多く表示されてしまいます。適切なキーワードを思

い出せないファイルは、容易に発見できません。

4. 複数ファイルを同時に表示した作業が増えている…

WindowsOS や MacOS など、現在のパソコン OS は、画面上

に複 数 のウ インドウを 開く こ とが できます。あ る 文 書を 編 集 中 に、

関連するファイルを、同時に開いておくような使い方は珍しくあ

りません。複数の文書からコピーを繰り返し、一部を追記して

新規の文書を作成する…などの状況はよくあります。

しかし、一般のファイル検索ツールは、「ファイル同士の関

連性」には着目していません。利用者がファイルを探す場合、

注目しているファイルに対して、

・ このファイルを作成した時に、参考にしていたファイル

を探したい

・ このファイルを作成 する際 に、同時に開いていたファイ

ルを探したい

知財

(7)

な ど と、 思 う 場 面 はよ く あ り ま す 。 こ のよ う な 検 索 は、 現 在 の ツ

ールでは対応できません。

5. 本特許の狙い

検索法を整理すると、

キーワード型:「ファイル名や文中に、***が含まれ

ているファイルを探したい」など

関連型:「このファイルに関連性があるファイルを探し

たい」

の 2 つに分類できます。関連型の検索をサポートするツールは、

ほとんどありませんでした。本特許の装置は、OS がファイルに

付与する「タイムスタンプ」を利用し、ファイル相互の関連性を

算出することにより、関連型の検索手段を提供します。「このフ

ァイルと関連しているファイルはどれだっけ?」というニーズに

応えるものです。

6. 本特許の原理

ファイル間の関連性を手動で入力することは、現実的では

ありません。そこで、OS がファイルに付与しているタイムスタン

プに着目しました。一般に、OS はファイルに対して、3 種類のタ

イムスタンプを付与します。「作成日時・閲覧日時・更新日時」

です。

画面上に複数の文書を開いて作業をしている場合、ある時

刻で同時に開いていたファイル群は、利用者がある目的で操

作したファイル群と考えることができます。例えば、ファイル A と

ファイル Bの参照時刻が 1秒しか離れていない場合、同一目

的の作業で使用した可能性が高いでしょう。この間隔が短い

ほど、関連性は高いと判断できます。逆に、数 10分や数時間

も間隔が離れている場合は、関連性は低いと考えられます。

7. タイムスタンプを蓄積

しかし、ファイル間の関連性を判断する材料として、OS が記

録している 3個のタイムスタンプだけでは不十分です。

そこで、本特許では、複数のタイムスタンプを蓄積する方式

を採用しました。作成日時は作成した時点の 1つしかありませ

ん。一般に、利用者は、作成した文書ファイル等に対して、編

集や閲覧を繰り返しますが、OSには最新のタイムスタンプしか

残りません。過去に行われた操作に対するタイムスタンプ情報

は、失われてしまいます。そこで、閲覧や 更新 の操作を 監視し、

発生するたびにタイムスタンプをデータベースとして蓄積する

機構を導入しました。

図 蓄積されたタイムスタンプの例

下図に、1つのファイルに対して、複数のタイムスタンプが蓄

積されたイメージ例を示します。OS は 3個のスタンプしか保有

していませんが、蓄積されたタイムスタンプが多いほど、ファイ

ル間において分析の対象となる時間距離の組み合わせが増

えます。10個ずつタイムスタンプが蓄積されたファイル間の場

合、分析対象となる時間距離の組み合わせは、100パターン

になります。これらの時間距離に対して統計的な処理を加える

ことにより、関連性の判断の精度を高めることが可能になりま

す。これら装置の発明を、特許 3806820号として取得しまし

た。

8. 重なり時間も参考に

特許第3806820号の装置は、ファイルのタイムスタンプに

着目したものでした。「閲覧した瞬間」や「更新した瞬間」の時

刻が解析の対象です。時間的な「点」情報をもとにしてます。

特許第4452866号では、開いていた時間の重なり具合も、

関連性を算出する分析対象としました。同時に開いていた状

態が長い組み合わせのファイルほど、関連性が高い…と判断

するものです。

下図は、重なり具合のイメージです。この図の場合、ファイ

ル A、ファイル B は、長い時間、同時にオープンされてます。フ

ァイル E は、ずっとオープンされています。これらファイルは、お

互いに関連性が高いだろう…という判断を繰り返します。

9. 終わりに

本 特 許 につ い て は、 県 内 企 業 の ご 利 用 を 広 く 募 っ て い ま す。

「 当 社 の シ ス テ ム へ ア ド オ ン 的 に 組 み 込 み た い 」 、 「 単 独 の ユ

ーティリ ティ ソフト ウエ アとし て 販 売し たい」な ど、 製 品 化へ の関

心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

(企画連携担当 幸 嘉平太 [email protected]

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